2007年03月11日

オンラインゲームが出来なくても、繋がってるだけで価値がある……「次世代機レースの勝者はまだ決まっていない」とか言ってみるテスト

なんかいまだにアイドルマスターの記事が人気あるみたいで、トラックバックが張られてました。

もっとビッグにならなきゃ、

んで、読んでみると、次世代ハードのオンライン接続率が話題になってるらしい。

「アイマス」人気で、「Xbox Live」加入率が世界一!

オンライン接続率についてはwa-renさんを初めとして、DAKINIさん所や、なんと切込隊長まで言及している。

[マーケティング]来るべきオンラインゲームへの布石は磐石!? Wiiのネット接続率は「高い」
ゲーム業界人の感覚で、勝手に補足しときますと。
ゲーム機のネット接続率問題で騒ぎ


要するに、「Wiiの接続率が高いって眉唾じゃね?」とか「これからはオンラインゲームだ、っておかしくね?」とか、「日本のXbox Live!接続率がトップ言うても、そもそも販売台数が少ないからなあ……」とか色々言われてるわけですが。

個人的にはオンライン接続率ばかりに目が行くのは問題なんじゃないの?
という事で、違う視点で記事を書いてみます。
 

■コンシューマーの売り方は、大きく3つに分かれている
次世代ハードにNETが持ち込まれた事によるメリットは、MMOが出来るとか、通信対戦が出来るとか、そんな些細な点ではない。開発側が3つの売り方を選択できるようになった事が最大の利点。その「売り方」とは具体的に何かと言うと、

 1.パッケージ売り上げ(従来のゲームの売り方)
 2.カジュアルゲームのダウンロード
 3.月額課金やアイテム課金


1は開発費をかけて沢山売るやり方。
2は開発費をかけないで、ソコソコ売るやり方。
3は開発費をかけて、あんまり売れないけど、1人のユーザーからお金を搾り取るやり方。

1はファイナルファンタジーとか。
2は携帯電話のiアプリとか。
3はPCのMMOとか。(そして、アイマスとか)

要するに、それぞれコンシューマー、携帯、PCでしか出来なかった売り方が、一つの次世代ハードで出来るようになったということ。これが最大のメリットと言っても差し支えない。NET=オンラインゲーム!とか思うのは簡単だけど、オンラインゲームなんか運営が大変で、レッドオーシャンで、ちっとも儲かりやしない。それよりも、簡単にカジュアルゲームをダウンロードできて、簡単に課金できるとかいう方が、開発側にってはよっぽど重要なんですよ。

極論を言えば、次世代ハード戦争は、従来の売り上げ台数やソフトの販売本数では決着がつかないと言っても過言ではないのである!



■銭の話ばかりしやがって、ユーザーにメリットないじゃん!……いやいや、そんな事ないですよ?
なんか売り方、売り方言ってて銭金に汚い話に見えますが、これはユーザーにも利点があるんですよ?ホントだってば。

メリットその1:たまには重厚長大なゲームもやりたいなあ
メリットその2:気軽にカジュアルゲーム
メリットその3:コアなジャンルのゲームでも、販売できる


「FFも脳トレもアイドルマスターも、全部一つのハードで出来るんですよ!?」というのがまず第一にあって。

FFなんか恐竜みたいなヤツは絶滅するかと思われていたが、次世代ハードのスペック向上でなんとか成り立つ。脳トレはパッケージで4,000円とか取られるけど、ダウンロードだったらROMを焼かない分、1,000円でもいいわけで。アイドルマスターのようなギャルゲーは下火で25,000本しか売れないよねー、でもアイテム課金で利益を上げたり、ダウンロード販売で元を取ればいいじゃん。採算ラインに乗らないゲーム、例えばギャルゲーとか格ゲーとかも採算ラインに乗るんじゃね?

「全てのジャンルのゲームが作れるようになった」というのは、ゲーマーにとっての最大のメリットだと思います。


■一番準備が整っているのはXbox360!……なんだけどねぇ
要するに、次世代機に関する議論の論点は、美麗なグラフィック……マシンパワーにのみ注目が行ってましたが、NETインフラ、特に課金まわりもよく見ないとダメですよ?って事です。

そう考えると、マシンパワーとNETインフラを全て整えているハードが、実はXbox360なわけです。マシンパワーは言うに及ばず、Xbox Liveの接続率が40%以上という高水準を満たし、マーケットプレイスなどの課金の仕組みも完備。これはオンライン対戦のできるゴールド会員と、できないシルバー会員をごっちゃにした数字だろうが、マーケットプレイスが使えるだけで価値があるし、アイドルマスターのような課金ありきの運営ができる。

反面、Wiiはダウンロードと課金は備えているんだけど、内臓メモリが512MBと圧倒的に少ない。鉄拳5DRのダウンロード販売なんかハナから出来ないのはちと辛い。かと言って、Wiiは既存のパッケージ売り上げや、懐ゲーの販売などのカジュアルゲームに近い売り方で利益を上げているので、鉄拳5DRが作れなくても全然痛くないんだけど。

ただし2つのタイプのゲーム、「重厚長大」と「大作ダウンロード販売」が出来ないというのは、将来的にWiiのアキレス腱になるのではないか?……とか、今のうちに言えるだけ言っておこう。


一言で言うなら、Wiiの100万台とXbox360の100万台は価値が違うということ。

パッケージ販売とカジュアルゲームの販売しか出来なくて、加入サードパーティてんこもりライバル満載になりそうなWiiという市場よりも、ひとつマニアックでコアなゲームを作って課金で儲けられるXbox360の方が、開発者にとっては魅力的な市場となりうる可能性もある。本当の勝負は、Xbox360が100万台まで売れたあたりからだと思う。


だから本当の勝者はXbox360!……と断言するにはまだ早いが、正直tablogはかなりXbox360が欲しくなりました。昔は「死んでも買わない」とか言ってたのに。


……PS3?うーん、これからに期待という事で。
posted by tablog at 12:15| Comment(4) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Xbox360が勝者になるかどうかはともかく(?)
Wiiのアキレス腱がストレージ容量になるであろうという予想は順当で納得できるものだと確かに思いますねー。アイマスの例で恐縮ですが(w、実際のデータ量を出しますと、アイマスの1月と2月の、2か月分のダウンロードアイテムのカタログデータはたしか両方とも200MBオーバーだったはずなので、それだけでもうWiiのストレージがあふれちゃう計算になります。つまりWiiにはアイマスは、現時点ですでにベタ移植不可能だったりするんですね。

でもまあそれが任天堂らしい、というか宮本茂イズムはありましょう。ゲームは手遊び道具(Toy)の延長でなくてはならない。データ量の必要なゲームなんてクソだ、という思想が見え隠れ・・・。
そしてそういう思想そのものがほんとのアキレス腱かもしれません。もちろんそれは弱点であると同時に大いなる強みでもあるのですが。

話は変わって、課金インフラという意味では携帯が一番よく整備されてるので、コアでニッチなギャルゲーの一部はWVGAな携帯に流れるかもしんないですね。QVGAだと情報量的に今一苦しかったでしょうが、WVGAなら十分萌え絵の表現に耐えられるでしょうし。
(で、バンナムのアイマスチームは、そのへんへのノウハウもアーケードの携帯連動ですでに有ったりするのが面白いとこです。)
Posted by Riams at 2007年03月12日 00:12
>>Riamsさん
お、お久しぶりです。毎度コメントありがとうございます。

>アイマスが200MBオーバー
うはー、すごいっすねぇ。追加コンテンツでそれですか。
鉄拳5DRは800MBだそうですが……。

>ゲームは手遊び道具(Toy)の延長でなくてはならない。データ量の必要なゲームなんてクソだ、という思想が見え隠れ・・・。

いやもう、それで成功してるわけですから大したものです。
ただし、データ容量やマシンパワーが、グラフィックなどの見た目だけでなく、ゲーム性に全てを注ぎ込もうとした場合、やっぱりWiiは不利なのかも?と、無理やり言う事ができると思います。
といっても、ゲーム性にマシンパワーを使うって何よ?
ゾンビ沢山出すぐらいしか思いつかないな……という問題はあったりして。


>ギャルゲーin携帯
ほほー、そんな流れがあるわけですか。面白いですね。
ちょっと分からんですが、パッケージでみかじめ料のないエロゲ業界の利益率と、携帯の月々300円の差を克服するのが難しそうですね。ギャルゲーは一度クリアすれば再びプレイする価値はあんまり無いですし。本気でやるならばビジュアルノベルではなくて、何ヶ月も継続してプレイ続けさせるゲーム性を考えないと。
アイマスの場合は月々300円+インカム(サーバー使用料?)が利益になったので、あくまでアーケードの製品寿命の延命とセットだったので、ちょっと別かもしれませんね。
でも、何か商売のネタは感じますねー。
Posted by tablog at 2007年03月13日 01:57
>ゲーム性にマシンパワーを使うって何よ?

シリアスシミュレーション系のゲームなんかは、モロにマシンパワーをゲーム性そのものにつぎ込んでいるのではないでしょうかね。
データ容量にしても、たとえば地図アプリのデータなんか余裕で数ギガありますよね。その地図データを使ったゲームはどうですか?考え付きませんか?
光ディスクやネットの向こうからデータを逐次読んでくるという手はありますが、それでは間に合わないゲームというのは存りえるかと。

>ギャルゲーin携帯
もちろんある程度、既存のヴィジュアルノベルに手を入れて、数ヶ月引っ張ったりするデザインにするのがベターなやり方だとはおもいます。
でも、エロゲパッケージにはみかじめ料こそないですが、流通コストとパッケージ代・ディスクのプレス代もろもろが要りますので、
1本あたりの粗利はそんなに高いわけじゃない、ところがケータイ用ならパッケージを作る金は要らないし、
なにより「女性キャラクターのみフルボイス」も「I'veサウンドの主題歌」も「神月社のOpムービー」も要らない・・・だとしたら・・・?

例ですが、「ケータイ少女」というタイトルでググってみてください。結構商売になってるみたいですよ。
モーションセンサー付きの機種でプレイした時、ケータイを傾けて斜め下から女の子を見ると、
女の子のぱんつが見えそうになるとか、かなり愚かな(褒め言葉)楽しい試みもしてたりします。
ちなみにメディアミックス化をいま正に展開中で今度アニメ化+PCへの逆移植が行われるそうです(「ケータイ少女PC」というすごいタイトル名になってます(^^;;)・・・
Posted by Riams at 2007年03月14日 17:13
多忙によりレスが遅れました。

>シリアスシミュレーション

一時期、物理計算エンジンなんかが騒がれましたが、最近はあんまり……。GTAレベルで十分ですからね。かといって、研究室のシミュレーションレベルが出来るようなっても、果たして面白いのかどうか?という問題はあります。

ただ、汎用的なミドルウェアを沢山のせても大丈夫!……みたいな、メリットはあると思います。Xbox360のXNAなんかは、アプリとハードの間に中間層を沢山設けてますが、マシンパワーでなんとかしてる面もありますし。

>ギャルゲーin携帯
>>例ですが、「ケータイ少女」というタイトルでググってみてください。結構商売になってるみたいですよ。

ほうほう、初めて聞きました!ちょっと調べてみますですよ。
ケータイ業界で大ヒット!……っていう話題はあんまり聞かないのですが、実際の所どうなんでしょうね?
Posted by tablog at 2007年03月17日 01:16
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